2-5 生地の種類


生地の種類

平織り-経糸と緯糸が交互に交差する最も基本的な織り方であります。通気性に優れております。スーツ地だと、トロピカル、ポーラーなど。春夏の素材に適しております。

綾織り-経糸を2本もしくは3本浮かせ、1本をくぐらせる組織を一巡りとする織り方である。厚地の生地を織ることができ、シワのよりにくさを持つ。スーツ地だと、ギャバジン、サージ、サキソニー、カルゼなど。経糸が緯糸に「2本上:2本下」と交差する場合を「2/2綾織り」「2本上:1本下」の場合は「2/1綾織り」と呼びます。秋冬の素材に適しております。

ストレッチ-スーツ地おけるストレッチは、横方向に7%の伸縮性があるものをストレッチと呼んでおります。一般的なスーツ地は、3%前後のストレッチ性であります。ストレッチジーンズと比べるとあまり伸びません。ストレッチ性を抑えている理由は、あまりストレッチ性を出すと、スラックスのひざの部分が伸びてしまいきれいなプリーツラインにならない為にストレッチ性を抑えております。ストレッチの生地を使用したスーツは、生地が縮んで商品の寸法表より小さくなりますが、生地が伸びて商品の寸法より大きくなります。

ウールの番手-スーツの一般的な番手は60番手の双糸、72番手の双糸、80番手の双糸、を使用しております。番手の数字が大きくなるほど糸の太さが細くなり、糸の強度が弱くなり、やわらかい風合いとなります。糸の番手が細くなるほど高級な糸となります。

ウールのマイクロン-マイクロンとは、原料の繊維の太さを示し、このマイクロン数が小さいほど繊維が細かくなり、肌ざわりの良い上質なウールとなります。SUPER100’s18.5マイクロン SUPER110’s18.0マイクロン SUPER120’sで 17.5マイクロンとなります。

ポリエステル素材-ポリエステルの糸は、糸生成の工程で多種多様な特徴を持たせた糸を作り出すことができ、ポリエステルの生地といっても安いものから高いものまで色々あります。安いポリエステルの生地は、ポリエステル特有のギラギラした光沢があり、張りのある風合いで、いかにもポリエステルという生地で、スーツを作った時にはウールのスーツとはかけ離れたスーツになります。インビスタ社のクールマックスは、吸水速乾性に優れた生地です。帝人フロンティア社のエアロカプセルは、中空糸構造で、軽量で保温率が高い生地です。名古屋瀧定社のトラベストは、スーツの素材に最適化したポリエステル素材で、ポリエステル特有のギラギラした光沢を抑え、ウールライクな風合いで、ストレッチ性、防シワ性を備えております。ウールのスーツと遜色のないスーツです。