1-4 上着の寸法


スーツを購入する前に試着することができない場合でも、自分に合ったサイズのスーツを選ぶことは可能です。まずは、今着ているスーツを計測することから始めましょう。自分のサイズを正確に知ることで、購入を検討しているスーツのサイズを比較することができます。この方法は、今後もスーツを注文する際にも役立ちます。

上着の寸法計測には、バスト(胸囲)、ウエスト(胴囲)、袖丈、着丈、肩巾の五カ所があります。

これらの寸法を正確に計測することで、自分に合ったスーツを選ぶことができます。しかし、スーツのブランドやデザインによっては、寸法が異なる場合があるため、複数のブランドやデザインを比較することが重要です。また、自分の体型に合ったスーツを選ぶことは、スーツを着る際の快適さとスタイルの面で大きな影響を与えます。そのため、自分の体型や好みに合ったスタイルやデザインを探すことも重要です。

上着寸法の測り方

① 胸囲

両脇の長さを計測します。この部分は、一般の人が計測するには、非常に計測の値が異なる部分になります。あくまでも参考程度に計測して下さい。胸囲の計測方法は、平らな場所に広げ、ボタンをとめた状態で、下記矢印の方向に引っ張って、スーツのしわを伸ばします。両袖の付け根を直線で結んだ2倍の長さを計測します。

例えば、胸が大きい人は、胸囲が大きくなります。そのため、胸囲だけでなく、肩幅や腕周り、腰回りなども計測し、全体のバランスを考慮して衣服を選ぶことが大切です。

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② 胴囲

ウエストの計測は、上記5カ所の中で一番正確に計測しやすい場所であり、ウエスト寸法が合えば、胸囲・肩幅もほとんど合うことになります。

計測方法は以下の通りです。まず、平らな場所に広げて、ボタンを留めた状態で、下記の矢印の方向に引っ張ってしわを伸ばします。このとき、ボタンがボタンホールのはと目の位置に来るようにしてください。

胴囲は、ウエストの一番細い部分を直線で結んだ2倍の長さで求めます。例えば、計測の値が40cmの場合、胴囲は80cmになります。

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③ 袖丈

肩の付け根から袖口までの長さを正確に測るには、以下の手順に従ってください。
1.上着をハンガーにかけます。
2.上着に適したハンガーを使用します。
3.袖口の中心から袖の付け根と肩線の交わっている場所を直線で結び、この長さを計測します。
このように計測された長さは、上着のサイズを決定する上で重要な指標となります。また、上着を着用する際にも、この長さが適切かどうかを確認することが大切です。

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④ 着丈

衿の付け根からすそまでの長さを計測します。レギュラースーツとスリムスーツでは、着丈が異なります。また、スーツのデザインによっても異なる場合があります。計測する前に、スーツを平らな場所に広げて、ボタンを留めた状態にしてください。矢印の方向に引っ張って、しわを伸ばします。そうすることで、より正確な着丈を計測できます。衿の中央にあるカラークロスの下からすそまでを直線で結んだ長さを計測してください。

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⑤ 肩巾

肩の中央から衿の付け根中央を通って反対側の方の中央まで、ハンガーの厚さによって計測する数値に差が出る場合があります。例えば、ハンガーの厚みが大きい場合には、肩の中央から衿の付け根中央までの距離が短くなり、反対側の中央までの距離が長くなる可能性があります。

また、ハンガーに上着をかけた際には、上着のサイズに合ったハンガーを使用することが重要です。適切なハンガーを使用することで、上着の形状が崩れることなく、美しいシルエットを保つことができます。

さらに、肩の中央から衿の中央のカラークロスの下までと反対方向の肩の中央までの長さが重要です。この長さは、上着のフィット感や着用感に大きな影響を与えます。正確な長さを確認することで、より快適な着用感や美しいシルエットを実現することができます。

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⑥ ボタンの止める位置

寸法を計測する際には、ボタンの止め方にも注意が必要です。ボタンホールの中央ではなく、左端少し膨らんだ「ハト目」の中央にボタンを合わせて寸法を計測することが望ましいです。この方法で計測することで、胴囲などが型紙に近い数値で計測されるため、より正確な寸法を計測することができます。